一番重要なのは呼吸をとめないこと。
出国145日目。
12カ国目エジプトのダハブにいます。
ここダハブはカイロから南へ600km程のシナイ半島にある小さな町。
ダイビングで有名で、旅人のあいだでは恋するダハブと呼ばれているくらい、
海がきれいでゆるっとできるよ恋もできるよ、みたいな話を聞いていて。
天国みたいな場所に胸躍らせて到着、
してからあっというまに10日くらい。
朝日がのぼるくらいまで飲んで、
昼前に出発する友達を見送って、
その後また寝て、昼過ぎくらいにようやく起きて、
夕方くらいまで友達とご飯食べながら今日どうする?みたいな感じですごして、
このまま一日終わるのやばいってなって、
あわててシュノーケルにいったり、町歩きをしたりして、
夜ご飯を作ったり、食べに行ったりしたあとは、
ビール、ワイン、ウイスキーとかを買い出しして、
朝までダハブゲームしたり、飲んだり、しゃべったり。
5日間と410USDかけてダイビングライセンス(AOW)をとってからは、
こんな感じで、ほんとにだらっとすごす贅沢時間。
これだけだらっとしても、あーミスったなーみたいな後悔は全くなくて。
ほんとに楽しかったし、まだまだだらっとできた。笑
そんな中、エジプトの情勢が悪化して、アラビア語のテレビ越しにその様子を知って。
なんていうか、現場から600kmの距離にいながらも、
日に日に少なくなる観光客と、アイスの在庫くらいでしか、実感としては感じることができていなくて。
世界一周にでて思うのは、きっとどこにいても見える範囲は同じだということ。
僕が持っているのは、世界に出て強くなるような感受性でも、国境を越える度に広がるような視野でもなく、
手が届く範囲のものに触れながら、目が届く範囲のものを捉えながら、
なんとか感じることが考えることができる、そんくらいの片手サイズの全力疾走で。
それはもちろん、無力でも万能でもなく、
必死にもがけば進めるし、涼しい顔しては打ち破れなくて。
ゆっくり呼吸を繰り返し、泳ぎ続ける考え続ける、そんな日々。
ダイビングで、一番重要なのは呼吸をとめないことって習った。
うん、ダハブの日々ほんと楽しかったな。
ゆるっと歩いて、棒に当たれば考えて。
潜ったり酔ったり喋ったり星みたり笑ったり。
呼吸をとめるには、楽しすぎる。