纏いながら、歩く時間。
2014年5月14日
出国418日目。
32ヵ国目ペルーのクスコにいます。
夜にふと暇になってふらりと散歩。
クスコの町は、昼だけじゃなくて夜も楽しい。
優しくて綺麗で、明るくて素敵なのはもちろん、暗い路地裏まで素敵でびっくりする。
坂道も多くて、歩きやすい道って感じでもないけど、
それでも歩きたいって思える道。
ほどよい石畳感と、暖かいオレンジの電灯と、落ち着いた人の少なさと。
理由はきっとひとつじゃないけど、それでもほんとに心地よい。
ゆるりと歩きながら、すこし思い出を巻き戻して振り返り。
南米にはいって3ヶ月。
アフリカのだだっ広い自然とか、ありえない不便さが懐かしくなったりもするけれど。
南米のこのひとつひとつの見所の洗練された感じは、やっぱりすごいなと思う。
パタゴニアでのトレッキングも、
チリのイースター島も、
ボリビアのウユニ塩湖もワイナポトシも、
ペルーのマチュピチュ、そしてここクスコの町並みも。
それぞれの方向にきちんと突き抜けていて、
その丁寧すぎる突き抜け方に対しての好き嫌いはあると思うけど、
それでも、もっとゆっくりまわりたいなって思うところばかり。
はらぺこあおむしじゃないけれど、
ひとつひとつの景色を食べて突き進むそんな3ヶ月。
きれいな景色も素敵な出会いも、もちろん思い通にいかなかったあれもこれも、
全部残さずむしゃむしゃと遊ぶ。
そしてこういう夜の散歩みたいな時間は、
あおむしが蝶になる前にさなぎになるような、
きっとそういう時間に当たるのかなと思った。
明るい町中を、暗い路地裏を、歩く時間。
これまですごした日々を身に纏いながら、歩く時間。
あーだから楽しいのかと納得しながら、
次の角をどっちに曲がるかわくわく考える、こんな時間が僕は好き。