飛ぶ。咲く。走る。
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打ち上げて吹き消すような、そんな時間。

2013年7月1日   

出国91日目
8カ国目インドのコルカタにいます。
4週間の語学留学が終わり、インドからまた旅を再開。
5年ぶりのコルカタは相変わらずの雰囲気で。今回はマザーハウスで、、、

の、その前に。
この4週間のことを少し。
フィリピンの語学学校に通っていました、っていうお話。

世界一周をはじめて2ヶ月で、自分の英語力のなさを痛感して、
少しでも話せるように聞けるようにと、語学学校を探したのがはじまりのはじまり。
そもそもmilkを頼んでbeerがでてくるくらいの英語力でよく2ヶ月頑張ったと思う。
LとRの発音どうこうどころのさわぎじゃないしな。笑

もちろん旅を中断することに躊躇いがなかったわけではないけれど、
このままじゃいけないことに気づきながら何もしないのはモテない気がして、
入学を申し込んだのが5週間前。

4週間前の日曜日、空港ピックアップでバッチメイトと出会い、
まあこの時は同じタイミングで入学した友達のことを、
バッチメイトと呼ぶことすら知らんかったわけやけど。
オリエンテーションを受けてテストを受けて、ショッピングモールへ買い出しに行って。
視線と会話で距離を測る探り合いは、それはそれで心地よく懐かしく、くすぐったかった。

3週間前にはバッチメイト以外とも話すようになって。
きっかけはひとりひとり違うねんけど、初めての会話特有のあの空気は、
どれも期待感と不安感にあふれていて、お互いの表面をコツンとぶつけるあの感じは、
乾杯するときのような音がして、とても好き。今思い出してもすごくいい。

2週間前にはさらにさらに楽しくなって。
あと2週間で帰ることを見てみぬふりするくらいには、
英語にも友達にも夢中になっていて。

1週間前からずっと感じてた違和感が、
あーこれ僕帰るの寂しいだけやなって気づいたのは2日前。

寂しい寂しいと口にする1日前。

そして6月28日。
カウントダウンは0になって。
かといって、花火が打ち上ってHappyNewYearがくるわけでも、
HappyBairthDayとともにロウソクを吹き消す誰かがいるわけでもなく。

そんな最後の金曜日はみんなで飲みに行くことに。
表面が触れ合う以上の音がする乾杯の心地よさにはしゃぎながら、
ほんとに恵まれた環境で過ごしていたなと再確認。
なんとなくそれは、打ち上げて吹き消すような、そんな時間だったと思う。
HappyMeetYou。めっちゃ楽しかったな。

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ところで英語力はどうなん?と聞かれれば
めっちゃ話せるようになった聞けるようになった!なんてそんな夢みたいな話はなくて。
それでも、今いる場所と行きたい場所を確認できて、そこに橋を渡す近い将来を夢みれるよにはなれたし、
そっちの意味でも十分に意味ある1ヶ月やったと思う。

でもほんと。
朝から夜まで、どこかの教室に誰かがいるってのはすごく嬉しくて。
週末遊びに行くのはもちろん、なんでもない繰り返しの平日もすごく心地よくて。
授業の休み時間にすれ違い様にかわすひとことも、
自習が終わって部屋に帰る時にはなす5分間も、
みんなでわいわいセブンイレブン前で集まって飲んだあの1時間も
ほんとにほんとに楽しかった。

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もっともっとここにいたいな、と考えないわけもなくて、
でもそんなときふと思い出す言葉があって。

「住み馴れてしまえば、ちょうど冬の寝床のように自分の体温のぬくもりが江戸という寝床に伝わってしまう。
そうなれば住やすくはあるが、物を考えなくなる。寝床は冷ややかなほうがいい。」
司馬遼太郎/峠

主人公の河井継之助が、どうして旅を続けるのかと聞かれた時のその返答。
僕はすごく自分に甘くて、
冷ややかなほうがいい。なんて全く思えなくて。
でもだからそういう弱さや甘さの分だけ余計に、
冷ややかなほうがいい。そんな風に思っていて。
だから僕は旅を始めて、だから僕は旅を続ける。

まあでも、やっぱり、寂しい。
バイバイは、慣れない。

もっと話したかったし。
もっとちゃんとバイバイしたかったし。
最後ってわかってたのにさらりと挨拶してしまったなとか
なんで言おうと思ってたことが言えへんたんやろとか、思うことはいろいろあって。

ただほんとこれだけは伝えたいのは、

みんなほんとにありがとう!
ほんとにみんなのおかげで楽しい1ヶ月やった!!
また会おう飲もう遊ぼう!!!

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ロウソクを吹き消した後にはじまる拍手のような、
打ち上った花火のあとにもれる感嘆の吐息のような、
そんな再会ができるとよいな。

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